数ある不動産投資の中でもレンタルガレージ運営は、高い利回りで比較的にトラブルも少ない、稼ぎやすいといわれている事業です。
この利回りと運営のしやすさからレンタルガレージオーナーは近年急激に増えており、長年賃貸アパートの経営に携わってきたプロの大家もレンタルガレージ事業に移行しているほどです。
この記事では、実際にレンタルガレージを運営しているオーナーのインタビューやレンタルガレージ運営の概要を知ることができます。
レンタルガレージ運営は、賃貸アパート、戸建て賃貸、貸事務所といった賃貸業の中でも初期投資を抑えてスタートできます。
利回りは新築でも10%を超えることも可能で、しかも住居とは違うので突発的な水漏れといったトラブルも極めて少ないです。
レンタルガレージ運営は「大家業が初めて」という人にもおすすめな事業です。
ここからは、サラリーマンでレンタルガレージを次々に建てているモッTさんに聞いた「ガレージ運営の実態」を紹介します。
今回、すでにレンタルガレージ運営で事業が安定してるモッTさんにお話を伺うことができました。
レンタルガレージオーナー
モッTさん
勤めながら副業でレンタルガレージ運営やキャンプ場運営を手掛ける実業家。レンタルガレージは土地の仕入れから建設プランまで考案。
レンタルガレージの庫数
東海3県で23庫のレンタルガレージを運営しています。
今後も増やしていく予定はありますか?
すでに土地の契約が終わり、これから建設にとりかかるレンタルガレージがあります。
レンタルガレージの利回り
レンタルガレージの利回りは、新築で14~17%です。
土地を仕入れ、新築で利回りを10%以上出すことは、通常の賃貸アパート等では難しいです。
それが14%~というのは驚異の数字です。
空室率
だいたい1、2ヶ月以内には埋まります。
ただ、立地によってはもう少時間がかかる場合もあります。
トラブル事例
入居者様の騒音トラブル、施設内の駐車トラブルなど車両に伴うトラブルが多いです。
私自身、賃貸アパートや事業用物件の管理業務の経験がありますが、レンタルガレージのトラブルは圧倒的に少ないです。
新築でスタートすれば、設備不良や老朽化によるトラブルはほとんどありません。
モッTさんがレンタルガレージ運営が上手くいっている理由の1つが、「管理会社任せにしていない」という点です。
自らも積極的に募集をかけることで、空室率を下げています。
モッTさんはガレージの管理を管理会社に任せていますが、自分自身も積極的にInstagram等で募集しています。
モッTさんは土地の目利きの腕もありますが、地道な作業も欠かさない姿勢が素晴らしいです。
レンタルガレージは、建てたら儲かるというわけではありません。
「稼げるレンタルガレージ運営」を実現するために注意するポイントを紹介します。
土地の仕入れは、レンタルガレージ運営の大きく影響します。
「レンタルガレージとして需要がある土地」の情報をいかに掴むかがポイントとなります。
田舎なら土地の価格や安いものの、自宅にガレージを建ててしまう人が多く需要が少ないです。
街中では、需要があっても土地の価格が高すぎます。
レンタルガレージを取り扱っている仲介業者に、「ガレージを借りたい」という問い合わせがあるかを確認することをおすすめします。
レンタルガレージはどこでも建設できるわけではなく、「用途地域」と呼ばれるエリアによって建設の可否が異なります。
都市における住居、商業、工業といった土地利用は、似たようなものが集まっていると、それぞれにあった環境が守られ、効率的な活動を行うことができます。しかし、種類の異なる土地利用が混じっていると、互いの生活環境や業務の利便が悪くなります。
国土交通省公式HPより
そこで、都市計画では都市を住宅地、商業地、工業地などいくつかの種類に区分し、これを「用途地域」として定めています。
用途地域によるレンタルガレージ建設の可否
第1種、第2種低層住居専用地域
市街化調整区域
- 第1種、第2種中高層住居専用地域
- 第1種、第2種住居地域
- 準住居地域
- 近隣商業地域
- 商業地域
- 準工業地域
- 工業地域
- 工業専用地域
レンタルガレージ運営は、一般的な賃貸住宅を建てるよりも安く建築することが可能です。
とはいえ、土地の仕入れと建築費を合わせれば1,000万円以上かかることも珍しくありません。
融資を受ける場合、事業計画書等の準備が必要です。
この借主の募集は意外と難しく、自分で集客することはおすすめできません。
内覧対応もお願いするとなると、レンタルガレージ周辺の仲介業者に頼んでアットホームに掲載してもらうといった工夫が必要です。
InstagramなどSNSで集客する人もいます。
レンタルガレージが他の不動産賃貸業と比べて儲かるポイントを紹介します。
レンタルガレージは、一般的な賃貸アパートよりも安く建築できます。
必要な面積も少なく、土地の整備とガレージの建設をあわせても2か月ほどで建設できます。
大家業が初めての人にもおすすめです。
レンタルガレージは、賃貸中のトラブルが少ないです。
一般的な賃貸アパートの場合、水回りのトラブル等があります。
また、数年に1度は外壁塗装をしなければ雨漏り等のトラブルにつながるため、何百万円というお金がかかります。
一方、レンタルガレージ運営の場合はトラブルやクレームは極めて少ないです。
私はレンタルガレージの管理経験がありますが、トラブルもクレームもほぼありません。
レンタルガレージの場合、管理コストが低い傾向があります。
住居の場合はトイレや洗面台、お風呂などは貸主側が管理するため、壊れたら修理しなければいけません。
レンタルガレージは設備が少なく、壊れるものが少ないです。
またレンタルガレージの場合、「車や資材が雨に濡れなければなんでもいい」という、外観を気にせず使う人も一定数います。
私が実際に管理していたレンタルガレージは、築30年超えでお世辞にも綺麗なガレージではありませんが、月額8,000円で満車です。
レンタルガレージと聞くと、高級車やバイクを保管したい人向きというイメージがあるかもしれません。
ところが、意外にもエアコン修理業者、電気工事関連業者、資材置き場としてのニーズがあります。
「一般的な倉庫は大きすぎる、でも資材保管できる場所が欲しい」という人が一定数います。
レンタルガレージ事業をスタートさせる簡単な流れを紹介します。
それぞれにコツがあるため、確実にレンタルガレージ事業をスタートさせるなら経験のある人からのコンサルをおすすめします。
まずは土地の仕入れから始まります。
好条件な土地は、世に出る前に直接紹介されることも多くあります。
不動産会社の土地担当者と仲良くなるのもポイントです。
どんなサイズのガレージを何庫建てるかを考えます。
ガレージを建てるにも、立地によっては「敷地入口から○mは開けて建築する」といった制限もあるため、かならず建設業者と相談しながら決めましょう。
融資を受け、土地の購入や建設会社との契約が完了すればいよいよガレージ建設スタートです。
2か月ほどで土地の整備~ガレージ建設ができます。
ガレージ完成日が分かり次第、図面や料金設定を記載した書類を用意して不動産会社をまわります。
内覧も対応もお願いするのであれば、ガレージからあまり遠くない不動産会社を選びましょう。
契約は仲介業者に依頼すると楽ですが、広告宣伝費等の名目で1~2か月分の家賃を支払うことになります。
自分で契約書を作成して契約するのも可能です。
契約後は、家賃の集金やトラブル対応、確定申告等の経理処理をします。
管理会社や保証会社*を利用すれば、家賃集金代行もしてもらえます。
管理会社の場合、集金した家賃の5%ほどを管理料として請求する会社が多いので、求める利回りとの兼ね合いを考える必要があります。
業者の言いなりにならないようにする
レンタルガレージ運営は魅力が多く、アパート等の住居に比べるとクレームやトラブルも圧倒的に少ないです。
ただ、知識がない状態でスタートすると建設業者や不動産業者の言いなりになる可能性があります。
自分のなかに、レンタルガレージ運営の基準がないからです。
できれば、実際にレンタルガレージを運営している人にコンサルを受けることをおすすめします。
個人情報に注意
レンタルガレージ運営や個人で事業をスタートさせるなら、個人情報には気をつけましょう。
資産家として認識されると、投資の勧誘が増える他、盗難のリスクもあります。
レンタルガレージをInstagram等で宣伝する際に、「レンタルガレージに良い車を停めて撮影」というのは見栄えが良く、募集方法としては効果のある手法です。
ところが、「このレンタルガレージのオーナーは高級車を持っている」と不特定多数の人に認識される可能性があります。
憧れや妬みならまだしも、窃盗のターゲットになる可能性も考えられます。
そこで、レンタルガレージのオーナーにおすすめしているのが、バーチャルオフィスです。
月額1,000円ほどで「仕事用の住所だけ」を借りられるサービスです。
バーチャルオフィスで借りた住所は、法人登記の際の会社所在地の住所や、個人事業主の開業届の際の住所にも利用できます。
レンタルガレージは、一般的な賃貸アパート経営等と比べても少額でスタートできます。
賃貸中のトラブルも少なく、自分で管理することも可能な点もポイントです。
ただ、初めての不動産投資の場合は分からないことが多く、途中で挫折していまう可能性も大きいです。
経験者からのアドバイスをもらいつつ、安全なレンタルガレージ運営を目指しましょう。
レンタルガレージだけを取り扱う検索サイトガレマニは、レンタルガレージ検索で便利な検索機能を搭載しています。
宅地建物取引業者ではない、個人のオーナー様でも掲載が可能ですのでぜひご利用ください。